「木の質感が好きで、新築をするなら無垢材をふんだんに使った空間にしたかった」と話すご主人。S邸のリビングには、そんなご主人の思いが詰め込まれています。まず、床に使われているのは、浮造りにしたナラの無垢材。濃い色合いの床は、経年変化で深みを増していきそうです。さらに、家具やキッチン、壁や天井の仕上げにも木を配したことで、温もりある自然素材に包まれた空間が出来上がりました。
また、客間や寝室、外壁などにも杉やレッドシダーの羽目板を用い、敷地内の随所に植栽を配したことで、家中の至る所で緑や木の優しさに触れられます。「芝生の庭は子どももお気に入りの場所。これから庭でバーベキューなども楽しみたいですね」(ご主人)。
家族構成:夫婦+子ども1人
竣工: 2014年 7月 構造:木造軸組工法
延床面積:152.15m2(45.96坪)
1F 85.08㎡(25.70坪) 2F 67.07㎡(20.26坪)
約22畳のシンプルな長方形のLDK。掃き出し窓の奥には、ご主人がDIYで芝を張った庭が広がる。庭のコーナーに置かれた石やもみじは、頂いたものを配置した。
ウッドワン社製の無垢材を使ったキッチンは、ダイニングテーブルがはまるようにカスタマイズ。背面のカップボードは空間と一体になるように、格子状の建具で間仕切りした。
高さ3.6mの広々としたリビング。造作棚には、ご主人の1/24サイズのアメ車コレクションが並ぶ。棚上部のユニークな仕上げは、4種類の厚さの檜の端材をランダムに組み合わせたもの。
玄関扉を開くと、正面のガラス越しに、庭師の創意が詰め込まれた坪庭が眺められる。
家族の空間とセパレートされた客間。円形の窓や、杉板を組み合わせた建具など、遊び心あふれる和の要素が随所に見られる。
寝室の奥は床の高さを70cm上げ、手前はセカンドリビングにした。遮光スクリーンで仕切ることもできる。
母屋とガレージをコの字型に配置した。ガレージと玄関を繋ぐ通路は屋根付きのため、悪天候時でもスムーズに行き来できる。